コンテンツ

2014 / 09 / 07

日本人の写真のテーマって自己追求ばっかりで
およそ社会的な意味とか社会風刺みたいなものはなくて、
あるのかもしれないけれど、それは評価されていないのか、
作家がうまく伝えていないのか。どうなんでしょう。

でも私も日本の写真の流行に乗っかって撮ってるなと思う。
自己追求みたいな感じで今も作っているし。
始めたからそれは最後までやるけど。
もし日本人の癖みたいになりつつあるのなら、
それは良くないと思う。

写真に大きなインパクトが
(例えば構図とか色とか綺麗とみんなが直感的に思えるもの)
あればそれだけで良いと思うこともあるけれど、
それは単純になんとなくうまく撮れてしまっただけのものと
計算されて撮れたものとあるけれど、
それはどちらが良いと言えるのかわからない。
あとみんなが良いと思うものが良い写真とは
必ずしも言えない。

写真は勉強しなくても出来る。
絵や音楽は撮って出しみたいな作品なんて皆無だと思う。
デッサンだって勉強の一環だし、
音楽だって絶対編曲するし、
芸術って括りの中で写真を評価するのは多分、そもそも難しい。
だからアーティストステートメントが大切だと言われているのかと思う。
日本人の写真のテクニックは国際的に評価が高いのに、
なぜか売れないのは、やっぱりテーマに強さが無いんだと思う。
私のテーマも正直個性なんてないな、と思う。
もちろん世界で高く評価されている人もいるけど、
私がそれを好きかどうかは別の話。

日本人にとって写真は職人という風潮が強くて、
芸術っていう概念があんまり無いんだと思う。
日本は無宗教が多いとか思ってる日本人いるけど、
葬式とかちゃんとするのに、自分は無宗教だと思っていることと同じだと思う。
だから生活に根付き過ぎて気付いてない。
そういう環境はもしかしたらとても強力な個性だけど、
その環境しか知らないことは絶対に不利だと思う。

はしりがき。

難しいけれど、そういうこと考えている人はたくさんいて、
だからもう一度、評価されている写真を見てただなんとなく好きだな、
と思うんじゃなくて、何が好きかどこがいいか、これにどんな意味があるのか、
ちゃんと見ることをもっとするべきだなと思う。
その作品に対しても深みが出ると思う。

知識や歴史や学びっていうのは、
大勢に広げることよりも、
まず一人に正しく伝えることを大切にしなければならないと思う。

英訳は気が向いたらします。
The English translation is  after tomorrow.,,, maybe ,,, :)